私が結婚したのは35歳のときでした。
それまでの私は、恋人がいないどころか恋愛経験ゼロ。青春ゼロ。
男性どころか人間が本当に苦手でした…
そんな私が、恋愛して恋人ができて結婚するまでをお話ししていこうと思います。
今は晩婚化してきてるけど、恋愛は低年齢化してるから焦りと自己否定感に拍車かけまっくたわ…
なんで私は恋愛できないの?
学生時代~20代
恋愛経験がないとはいえ、学生時代に好きな人はチラホラいました。
ほとんど一目惚れです。
だけど幼少期からあまりにもシャイで赤面症な私は、他人と話すこと自体緊張しまくってうまく話せませんでした。
自分ではコントロールできない緊張が襲ってきてガッチガチになり、顔も真っ赤で汗が拭き出す。
もっと仲良くなりたいのに…もっと楽しく話したいのに…
そんな私が恋愛対象である男性と話すことなんてもってのほかでした。
高校時代にうつ病を発症し、社交不安障害も抱えていた私にとって男性と話すことはときめきを飛び越えて恐怖。
恋愛どころじゃねえ!って体が訴えかけてきていました。
素敵な恋愛やときめきは夢のまた夢…
でも時が経てば、なんやかんや奇跡が起きていつか私も恋愛するだろうと思っていました。
…なんて淡い期待は打ち砕かれ。
何年経とうが大人になろうが恋愛の気配は全くない。
自分磨きをしてみたり、友人に合コンに誘ってもらったり、男性と実際に2人で会ったりもしましたが一向に現状は変わりませんでした。
20代前半は「まぁまだ大丈夫。若いし」、20代後半は「一応まだ20代だしね…」
そしてあっという間に過ぎ去っていく20代。
さらに追い打ちをかけてきたのは20代後半に発症した病気。
うつ病治療のために飲んだ薬が全く合わずに断薬した結果、ベンゾジアゼピン離脱症候群を発症しました。
病気治すための薬で病気になるなんて想像もしていませんでした。
それがきっかけで線維筋痛症などの複数の症状を発症し、生理も止まって本格的に恋愛どころではなくなりました。
私は薬に対して超過敏であるため薬を試すことさえできません。
このころは親に介助してもらうような状態で外出もままならず、私はこれからどうなってしまうのだろうかと怖くて怖くてでたまりませんでした。
30代~
「私はおそらく結婚することはないだろう。もうそれでもいいや!」と吹っ切れてから、かなり気持ちが楽になりました。
それからはただ楽しめることだけを積極的にやっていました。
そうして過ごすうちに、一進一退ではありますが年々体調は回復していきました。
食べられる量が増えたことで奇跡的に生理も始まりました!
健康な時は生理に苦しめられ煩わしかったのに、生理が来ることが涙が出るほどうれしいなんて。
生理が始まってから体重は自然と増え、ガリガリだった体にも少しずつ筋肉と脂肪が戻ってきました。
女性は生理でバランスを取っていて、心身の健康のための大事なイベントものなんだなと感じました。私の体ちゃんありがとう!
箸を持ったり喋ったり立ち上がったりするのも精いっぱいの時期が過ぎ、恋愛を意識する余裕が出てきました。
この頃の私は先の見えない長い闘病生活を通して、恋愛に対する価値観が劇的に変わっていました。
自分の心と向き合ううち、恋愛したいと思っていたのは本心ではなかったと気づいたのです。
「恋愛しなければ」だったんです。
私を恋愛したいと焦らせていたもの、それは世間の常識や平均や観念。
そしてそれをまるっと取り入れていた自分。
- 一定の年齢になれば恋愛するのが普通 = 恋愛しなければいけない
- 恋人ができるのが普通 = 恋人を作らなければいけない
- 結婚するのが普通 = 結婚しなければいけない
「私は恋愛や結婚を望んでる、だってそれが普通だから」だったんですよね。
常に他の人と比べて自分を劣った存在だと思われたくなかったから。
普通だと思われたかったから。
自分の中のゆがんだ観念に気づいてからというもの、恋愛に対して引け目や焦りがなくなりました。
すると不思議なことに、焦りや脅迫感のなく「恋愛したことないから恋愛を経験してみたい。どんな感じかな」という純粋な好奇心が芽生えました。
魂の傷を癒していく時期
マヤ暦との出会い
恋愛に対する焦りや脅迫感が消えたとはいえ、私には恋愛に関してもうひとつ大きな壁がありました。
それは男性に対する拒絶反応。
恋愛してみたいけど、距離が縮まるとどうしても拒絶してしまうというジレンマ。
この拒絶感については私自身もまったく理由がわかりませんでした。
好きな人ができてもあまりにも奥手で話すこともできず、誰かから好意を寄せられたとしても男性に対する強い拒絶感があったために親しくなることができませんでした。
恋愛してみたいけどどうしても拒絶してしまうというジレンマ。
もう自分一体何がしたいんだ…自分でも手に負えませんでした。
この拒絶感については私自身もまったく理由がわかりませんでした。
そんなときにマヤ暦と出会いました。
マヤ文明で使われていたツォルキン暦を使って自分の特性や性格などが驚くほどわかるものがありますが、私の男性に対する拒絶感を克服するキッカケとなってくれたのはそれではありません。
マヤ文明の本当の歴史、本当のマヤ暦を学び、そしてマヤの性教育というものを知りました。
そこで私は自分の魂の数字奥深くに眠る自分の『性に対する強い嫌悪感』を見せつけられました。
沈静化して普段は意識に上らないような心の傷。
なぜそんな深い傷があるのかこの時はわかりませんでしたが、存在していることは確かでした。
マヤの性に対する考えは、汚らわしいものやいやらしいものや隠さないといけないものではなく、ごく普通のことで自然と調和した神聖なものでした。
マヤのこの性教育を学んでいるときは結構苦しかったです。
やはり自分の中の傷をずっと見つめているわけですからね。
でもこの先には囚われからの解放があると確信していました。
恋愛を汚らわしいなんて思ったことなかったのに、潜在意識では恋愛に対して嫌なイメージがあったんだな。
これはマヤの性教育に出会わなければ一人では気づけなかったと思うよ。
過去生でのトラウマ
マヤ暦の性教育のおかげで恋愛に対する抵抗感が少なくなりましたが、そもそもなぜそんな心の傷が存在していたのかはわからないままでした。
これは今世の傷じゃないな、と気づいてはいました。
そんなあるとき、縁あって過去生が見える人に過去生リーディングしてもらうことになりました。
その人のリーディングでは今の悩みに一番関係のある過去生を見てくれました。
過去生の私はどんな存在なんだろう…とドキドキしながら待っていました。
そして告げられた言葉にビックリ。
そのときの私はまさかの人間と宇宙人のハイブリットの存在でした。
性別は男性です。
神殿のようなところにいたようですが、そのときに人間の権力のある人から性的な暴力を受けてそのショックで死んでしまったようでした。
人間たちはハイブリットの能力を手に入れたくてそのような行為に至ったとのことでした。
このことを聞いたとき、自分でも驚くような激しい怒りや屈辱感がブワーっと奥底から湧いてきました。
もう悔しくて悔しくて仕方なかったし、私は男なんだ!という屈辱感がハンパなかったです。(この時の私は女性が恋愛対象だったのでしょう)
ちなみに今の私もかなり男性的な性格です。
男性のように筋肉をつけて強くなりたかったし、可愛いより頭いいとかカッコいいと言われたかったんですよね。
まさかの過去生が発覚したけど、自分でも不思議と納得できたんだよね。
それよりこれまでの男性に対する拒絶感なんて序の口だったことにびっくりだよ。まだ出るのかって笑
夫との出会い
過去生リーディングで魂が癒されたあと、「やったことないからやってみようかな♪」という軽い気持ちでマッチングアプリを始めてみました。
マッチングすればそれはそれでいいし、しなかったとしても別に構わないと思っていました。
このときの私の目的は、恋人を作るではなく新しい体験をするだったからです。
そしてこの軽さと執着のなさが良かったのだと思います。
ちなみに私が使ったマッチングアプリはペアーズです。
登録者が多いのでマッチングしやすいと思います。
未来の夫と出会う
マッチングアプリをするにあたって、自分の中で決めていたことがいくつかありました。
それは以下についてあらかじめ相手に伝えること(プロフィールにも書く)。
- あまり食べられないこと
- 疲れやすいこと
- 無職あること
- 療養中であること
- 恋愛経験がないこと
これらを伝えるのは私にとっては勇気のいることでした。
どう考えてもマイナスにしかなりませんよね笑
でもこれを伝えておくのは相手のためでもあり自分のためでもあります。
私はもう自分を偽りたくななかった。
マッチングするかどうかは二の次にしていました。
そんな高ハードルで始めたアプリですが、始めてからすぐにある男性とマッチングしました。
話やテンポや趣味が合うし、誠実さが感じられたので会ってみることにしました。
この人が私の未来の夫となる人でした。
夫と会う前にも他の男性と会っていたのですが、夫とは全く感覚が違っていました!
ビビビと電流が走るという人もいますが、私は電流はなかったです笑
その代わりに初対面から親近感と不思議な安心感を覚えました。
ちなみに付き合い始めてからもドキドキはなく安心感オンリー。
ときめき始めたのは結婚する前くらいからでした。
初めての恋人
私が夫と初めて出会ったときは本当に食事がとれず、初めてのデートではプリン1個、次のデートではアイス1個とかでした。
疲れやすいので14時には解散。
しかも2回目のデートでは障害者手帳を持っていることまで伝えました。
障害者カミングアウトしたときはさすがの夫も口数が少なくなっていて、「ああこれでお別れになるかな。やっぱり健康な人の方がいいに決まってるよね」と少し寂しく思いました。
が、しかし。
なぜか3回目のデートで告白されました。
そして35歳にして初めて恋人ができました!
今振り返っても、なんで夫はこんな私と付き合おうと思ったのか不思議でたまりませんよ…
劇的に体調が回復
私と夫は共通点も多く好みも合うのですが、体質や体感覚は真逆でした。
私はHSPですが、五感がかなり過敏な方だと思います。
強い音や光やにおいに弱く、人付き合いも異常に疲れる。
刺激の強いものは軒並み食べられないし、肌も弱いので触れるものにはかなりこだわらないといけません。
夫はとにかくタフで感覚が鋭くありませんし、HSPとは対極にいるような人。
私たちは一見うまくいかなさそうなカップルかもしれません。
ですが、予想に反して私の体調は出来的に改善していきました。
それは夫が必要以上に私の体調を気にしない人だったからだと思います。
夫はグイグイと私を引っ張り私の狭い世界をどんどん広げていってくれました。
私が一人では越えることのできなかった『できない』の壁を壊してくれました。
なぜか夫が「大丈夫だよ」と言うと、本当に「あれ?大丈夫なのかも」と思うことができていました。
そして本当に大丈夫なんですよね。
私の世界を広げてくれた夫には本当に感謝しています。
自分で「これはできない」と決めつけていたんだな。
思い込みって体にもダイレクトに影響があるすごい力だと実感できたよ。
同棲~結婚
同棲
実家から出たことのない私が初めてできた恋人と同棲することとなり、これまでの私の病状を見てきた家族は心配したり応援したり喜んでくれたりしました。
私自身はかなり悩みました。
でもこのままだと何も変化がないことは目に見えていました。
私は前に進みたい!と思い、同棲を決意しました。
…したはいいのですが。
実際に他人と住むとなるとストレスがハンパなかったです。
夫のマンションに上がり込んだわけですが、1LDKなんですよね。
自分の部屋がなく、疲れていようが一人になりたかろうが常に夫がいるわけです。
同じHSPの人であれば共感してもらえるかもしれませんが、私は一人の時間と空間がないと気が狂いそうになってしまう性質。
この辺りはまた別の記事で詳しく書こうかなと思います。
夫は私と真逆で、寂しがりやのかまってちゃん。
お互いの価値観のズレが表に出てきて衝突することもありました。
でもマッチングアプリの時のように決めていたことがありました。
- 我慢しないこと
- 思っていることを相手に伝えること
- 自分を犠牲にしないこと
- 嫌なことは断ること
- どう思われたとしても意見を言うこと
要するに自分を大切にするということですね。
昔の私からするとかなりハードルの高いことでしたが、自分を犠牲にしたり我慢することはもう人生の中で散々やってきていたし、その結果どうなるか痛いほどわかっています。
私は恋愛を通して自分を愛するということを学んでいました。
最初はうまくいかないことも悩むこともたくさんありましたが、一人では学べないことをたくさん学ぶことができました。
恋愛であろうが仕事であろうが趣味であろうが、どんなことも自分を知って自分らしく生きるための手段でしかないのだと思います。
結婚
ぶっちゃけ結婚は考えていなかったです笑
夫が結婚をほのめかしてくることが多々あったのですが、その度にごまかしていました。
なぜなら私は自由を愛しすぎているから!縛られる感じがして嫌でした!
絶対に結婚には向いてないと自覚していました。
でも夫はずっと結婚したがっていて、結婚後のことまで話していました。
ちょっと重いわぁ…ちゃんと私の体のことも考えた上でのことなのかな?
夫の言い方も軽いし真意がわからずそのまま流していました。
そんなあるとき、別れを予感させるほどの言い争いが起こりました。
なんとか仲直りしたのですが、その時に夫が本心をきちんと話し、私もあらためて不安を伝えることができました。
私は人一倍過敏であること、疲れやすくて体調も不安定だから働けない可能性もあること、たぶん苦労を掛けることになること…それでも結婚したい?
夫は普段から自分の思いを口にするのが苦手な口下手さんなのですが、夫の言葉できちんと説明してくれました。
全部わかっていて結婚したいのだと。
その言葉を聞いてついに結婚を決意しました。
そして交際1年5ヶ月目にして結婚をしました。
あとがき
恋愛して他人と暮らして結婚までするなんて10年前の私からは考えられませんでした。
10年前は生きるのに精いっぱいで1ミリも結婚できる要素なんてないと思っていましたから。
どうしてあの状態から回復し、恋愛して結婚までできたのかを私なりに考えてみました。
以下がその理由です。
- 恋愛や結婚に対する執着を捨てたこと
- 「まぁ試しにやってみるか」という軽い気持ちで挑戦したこと
- 他人の価値観や世間の常識を無視したこと
- とにかく自分を大事に扱ったこと
もちろん夫が変わり者で素晴らしい人だったというのも理由だと思いますが、そんな人に出会えたのは偶然だとは思っていません。
闘病していてしかも治る保証もなくて、障害者手帳保持者で仕事もしてなくて35歳まで誰とも付き合ったことがない。
私が極端に食べられないから食事処には毎回困って付き合わせてしまうし、一緒にお酒を飲んで楽しむこともできない。
あと歯並びが悪いことを始めとする、容姿に対するコンプレックスもかなりありました。
夫と出会う前に人の目を気にしたり一生恋愛できないかもしれないと悲嘆にくれていたら「こんな状態でマッチングアプリを始めてもダメだろう」とか「仕事してないから恥ずかしい、まず仕事に就いてからじゃないと相手にされるはずがない」などと自己卑下してしまい、挑戦するのをやめてしまっていたかもしれません。
そうなると夫と出会うことはなかったと思います。
人生って不思議ですね。
小さな奇跡がたくさん積み重なって今がある、といったことはよく耳にするけれど身をもって実感する今日この頃です。
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